看板には、「店舗に掲げる看板」と「屋外広告としての看板」があります。とくに後者は、お店から離れた所にいる通行人にまで、どこにどんな店舗があるのかを伝える重要な役割を果たす看板です。路地など、わかりにくい立地にある店舗は、その作り方や設置場所によって、売り上げが大きく左右されると言っても過言ではありません。
街にあふれる看板の中には、商品の内容や価格を細かく説明したり、サービスの良さを伝えたり、スタッフの募集を告知したりと、限られたスペースの中に店舗の情報がぎっしり詰め込まれているものもありますが、これは屋外広告としての役割を十分に果たしているとは言い難いものです。動いている人の目を留める視覚的な効果も薄く、お店の存在すら知らない通行人が、看板を読むために、立ち止まることも少ないからです。
お店のアピールをするとなると、ついつい多くの情報を入れたくなってしまうものですが、まず看板にはたくさん書かないことが基本です。載せる情報は、お店のロゴマーク、読み方、何屋なのかの表示程度にとどめておきましょう。移動中の人にも認識してもらえるよう、周囲の風景に溶け込まない形や色を考えることも大切です。また、店舗のある場所が一瞬で理解できるよう、文字で位置を長々と解説するのではなく、目印となる建物を入れた地図や矢印などで簡潔に示すのが理想的です。 |